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ギリシャートルコ国境とフランス・カレーにおける動き

www.independent.co.uk

 

この数日でギリシャートルコ国境とフランスの難民キャンプ、カレーで変化があった。

 

上に載せた記事にあるように、NATOが軍艦をエーゲ海に派遣することを決めた。軍艦の数は5隻。要請があればそれ以上の軍艦が動くようだ。

 

NATOはあくまで密輸船を防ぐためであり、難民がギリシャへ渡るのを邪魔することはないとしているが、現場のNGO等は大きな不安を抱いている。

 

一方カレーでは難民キャンプの取り壊しが進められている。

 

 

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この難民キャンプには現在6千人が暮らしており、マーケットやモスク、教会、学校、図書館などが難民キャンプで形成されたコミュニティとイギリス等からのボランティアによって建設された。

 

フランスは昨年末から難民のコンテナ居住区への移転を進めている。動画にも少し出てくるが、そこはフェンスで囲まれている色気のない居住区で、一つのコンテナに複数の人が寝ることができるようになっている。現在は分からないが、コンテナが用意された段階では、原則料理等ができないようになっており、携帯の充電以外はできないルールになっている…らしい。地面は整備されている様子。

 

一方で、難民とボランティアによって建設された小さな町(キャンプ)は、泥の上に不安定な建物が建っている状態。とても環境がいいとは言えないが、最低限人間らしい生活ができている。この動画でもdignityという単語が何度も出てくるが、人間の尊厳を考えた時、たとえ薄暗く泥だらけのテント生活でも、最低限の人間らしい生活ができる方がよほど良いに違いない。

 

政府の用意したコンテナキャンプでは、学校やモスクがあるとはどこにも書かれていない。また、他のヨーロッパの難民キャンプでもフランスの用意したコンテナ生活を強いられているキャンプがあり、生活者のストレスがたまることは容易に想像できる。

 

事情は違うが、タイーミャンマー国境地にある難民キャンプでは自殺者が年々増加している。ミャンマーで民主化が進んでいるとはいえ、いまだ先の見えない生活。学校やマーケット、教会、病院こそあるものの、移動や労働を制限された空間ではストレスはたまりやすく、鬱になることもあるだろう…。

 

余談だが、難民キャンプでは村や町が形成されることがよくある。あらゆる自由が制限された空間の中でも、人は市場を形成し、宗教施設を建て、内部や外部の人によって社会サービスが提供される。

 

欧州にいる難民の多くはほんの少し前に家族、家、財産、国を亡くした人ばかり。彼らが少しでも早く日常を取り戻せるといいのだけど…。